リーダーやマネージャーになると何らかの交渉をする機会が増えます。
別の組織のリーダーや重要な顧客との間で交渉事をしなければならない時、大きなストレスを感じる人も多いでしょう。
交渉事が得意だという人もいますが、自分は苦手でした。同じように感じている人の参考になれば嬉しいです。
相手がいる場合、通常の打合せですんなりお願いごとが決まれば交渉に持ち込まなくても全く問題ありません。と言いますか、交渉しないならばそれに越したことはありません。
しかし、利害関係のある相手と何らかの意思決定をする時には、特に双方の利益が相反する様な取引をする場合には簡単ではありません。
できるだけ高く売りたい営業マンと、できるだけ安く買いたい顧客、ここに交渉事が生まれます。
交渉する時の相手に抱く感情はどんなものでしょうか?

勝つか負けるか、好きか嫌いか、味方か敵か、そんな感覚で交渉の相手方を見ていることはありませんか?
この様な感覚で交渉事を行うのはあまり良いやり方とは言えません。
昔の話ですが、2002年に北朝鮮の拉致被害者を帰国させるために当時の小泉首相と一緒に北朝鮮へ渡った外交官の方がいらっしゃいます。
果たして北朝鮮の金正日国家主席の様な人物との間に会話が成り立つのか、非常に難易度の高い交渉事であったと思いますが、何名かの帰国者を迎えることができたのは凄いことだと思ったものです。
田中均さんという方なのですが、その方の著書 「プロフェッショナルの交渉力」を読んで、少しアレンジを加えています。
交渉とは何か?
交渉とは「双方にとって有益な結果を作るプロセスである」としている。
シンプルではあるがこれはとても重要な意味を持っています。これはあなた”だけ”にとっての有益な結果を作るプロセスではないということです。
・特定の利益【目先の目的】 < 大きな利益【共通の目的】
・51:49 の法則。どちらが51?
・相手を打ち負かせても何の意味も無い。
交渉の結果、相手が合意した様に動いてくれるか?
ということが大切です。試合に勝って勝負に負けたという言葉もありますね。勝った負けたにこだわるうちは交渉は上達しません。
交渉力を高めるための7つの原則
①確信
交渉目的についての自分の「確信」が無ければ相手を説得できないでしょう。その交渉に関する目的やゴールが双方にとって一番ベストであるという自分なりの自信や思いがなければそもそも相手に伝わってしまいます。そうなると相手とどこまで譲歩するかの駆け引きにおちいる可能性が高いです。
②インテリジェンス
交渉相手の使命や立場を理解することです。相手はどんな立場でこの交渉の場に臨んでいるのか、組織上のどんな役職や権限を持って臨んでいるのか。また、組織からどんな使命やミッションを受けて臨んでいるのかを理解することです。まあ完全に理解することは難しいかも知れませんが、理解しようとする努力をして推測し仮説を持つこでです。そのためには、この交渉が相手にとってどんな利益や価値があるのかを分析することをインテリジェンスと言っています。
③信頼関係
この人なら双方にとって難しい問題を一緒に解決できる人であると信頼すること。信頼できるような関係を作ることでしょうか。そのためには、交渉相手を仕事上の役割として尊敬することが大前提です。自分より若い人や役職的に低い人であってもその人が組織を代表するということをキチンと受け止め敬意を表することです。そうすれば、相手の話し深く傾聴することができるようになります。
④ロジック
自分の提案や意見のロジックに破綻が無いことです。①の確信とも結びついているのですが、提案内容のロジックが成立していないとそもそも自分に確信が持てないでしょう。そのためには、論拠の因果関係が明確であること。結論はどうで、なぜそれが成り立つのかを明確にすること。さらに、その根拠となる数値や具体例にを掲げて納得感があることも重要です。机上の推論だけでは相手は納得してくれません。
⑤力=Power
自分を後押ししてくれる仲間や上司の力を「てこ」にすることです。1人の力は知れています。あなたをバックで視点してくれている仲間や、あなたに権限やミッションを与えてくれている上司の力を利用すること。不安や疑念について相談することや頼ることも必要です。
⑥戦術
言葉、場所、タイミングを慎重に選ぶことです。しかし、これは少し注意が必要です。根底にはあなた自身の真摯さ、誠実さが無ければ、それは相手に伝わります。見透かされます。策におぼれる人は信頼を失うことになるでしょう。
⑦リスクの覚悟
とは言え、交渉にはリスクはつきものです。リスクだけを考えてしまうとそもそも交渉すること自体が恐怖となります。リスクを正しく恐れ、不必要な恐れはしないことです。しかし交渉がうまく行かなかった時のシナリオは用意しておく必要があります。交渉が決裂したら、あなた自身もあなたの組織も立ち行かなくなってしまうとしたら、交渉を捨て台詞で破綻させてしまう前に、交渉決裂時のプランBを発動する必要があります。
以上です。
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